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【無料テンプレ配布】Notion+GTDでストレスフリーな生活を手に入れる(2022年版)

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今回の記事は「Notion + GTD でストレスフリーな生活を手に入れる(2022年版)」ということで、僕が普段活用しているタスク管理手法の GTD について書きたいと思います。

実はこのテーマで記事を書くのは二度目で、昨年の今頃にもちょうど「Notion + GTD でストレスフリーな生活を手に入れる (2021年版)」という記事を書いており、今回の記事はそのアップデート版になります。

昨年の運用から大きなコンセプトこそ変わっていないものの、最近リリースされたデータベース機能の UI 刷新や、グループ・サブグループ機能の登場などでさらにブラッシュアップされた運用になっているので、今回は2022年最新版の運用を紹介したいと思っています。

そもそも GTD って?

「GTD」とは「Getting Things Done」の略称で、「ものごとをやり遂げる」ことと、「私たちの頭をいかにクリエイティブな活動に使うか」ということに焦点を当てています。GTD を実践することで、生産性の向上はもちろん、一般的なタスク管理では難しい、創造性の向上も目指せるはずです。

GTD JAPAN より引用

GTD の核となるのが、INBOX です。頭の中にある全てのことを外(INBOX)に吐き出し、 頭の中を空にすることで、以下のような効果が期待できます。

  • 集中力の増加
  • 本当に大切なことへのフォーカス
⚠ この記事では、GTD についての全ての説明はできません。また、また、Notion をシステムとした都合上、本来の GTD から少しやり方を自分なりにアレンジした部分があります。本来の手法をインプットしたい方はぜひ以下の書籍を読んで、一度体系的にインプットしてみることをオススメします。世の中にたくさん GTD 関連の書籍は出ていますが、この本だけ読めば大丈夫です。

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僕は、Notion は自分の脳の外付け HDD のようなものだと考えています。頭の中のメモリを専有しつづけることなく、思いついたことを適切に Notion に退避させてやることで、本当に大切なことを考えることに脳を使うことができます。HDD への退避に役立つのが、後ほど紹介する Alfred や Fast Notion などのツールです。

GTD を運用するためのツールとして Notio は非常に相性が良いと考えているのですが、最初の仕組みを構築するのに Notion の基本的な操作方法や、少し複雑なデータベースの知識が必要だったりするので、今回の記事で導入の手助けができれば良いなと思っています。

2022年版 GTD Notion テンプレートのスクリーンショット
2022年版 GTD Notion テンプレートのスクリーンショット

少し前置きが長くなってしまいましたが、実際に僕が運用しているページを紹介していきましょう。記事の最後には、僕の運用しているページをテンプレート化して公開した URL を貼っておいたので、もし良ければ複製してお使いください。

GTD 全体のワークフロー

GTD のワークフローは以下のようなフローチャートで表現されます(僕の手書きですw)このフローチャートを Notion のデータベース機能で表現していくことになります。たくさんの分岐が登場して少し複雑に見えるかもしれませんが、実際はもう少し簡略化したフローでタスク管理の運用を行っています。1つ1つのフローの解説と、Notion 上ではどのような

INBOX

INBOX 部分のスクリーンショット(実際に僕が運用しているもの)
INBOX 部分のスクリーンショット(実際に僕が運用しているもの)

まずは INBOX です。INBOX は GTD の根幹となる、すべての情報が集まってくるデータベースになります。INBOX には、思いついたアイデアや、タスク、良いと思った言葉など、全ての情報を格納しています。

INBOX の一個一個の要素が頭に浮かんだこと(ここでは便宜上「タスク」と呼びます)が、一覧になって表示されるビューを INBOX としています。タスクには、タイトルの他にも、以下のようなプロパティを付与しています。

・タスクのステータス(ToDo / InProgress / Done / Pending / Someday)

・タスク種別(今すぐやる・次に取るべき行動リスト・いつかやる / 多分やる・ゴミ箱)

・行動予定日 (Date)

・気持ち

INBOX 内のタスクのプロパティの一例
INBOX 内のタスクのプロパティの一例

このタスクの集合体のデータベースが、GTD の根幹となる部分です。 このデータの集合を、適切に整理し、更新し、実行していくのが GTD です。 GTD ライクなデータの整理と、Notion の機能は非常に相性が良く、僕が Notion を愛用している理由の一つがこれです。 (ちなみに、上に紹介した本の中では、紙でタスクを管理し、クリアファイルを用いて整理する例が紹介されています)

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INBOX にメモを記録するワークフロー

アイデアが思いついたときに常に Notion を開いているとは限らない(というか開いていないことの方が多い)ので、スマートフォンや Mac から即座にメモを取れる仕組みを構築しています。

スマートフォン経由の場合は Fast Notion という自作アプリを使っています。詳しい説明は省きますが、思いついたことを即座にメモが取れるというコンセプトの iOS / Android アプリです。これを iPhone のホーム画面に表示させておいて、気になったことはすぐにメモが取れるようにしています。(詳しい設定方法はここでは解説しきれないので、以下の動画をご覧ください)

また、Mac を開いているときは Alfred というアプリケーション経由でメモを取るようにしています。Alfred は Mac でどんな作業をしていても(どんなアプリケーションを開いていても)すぐに起動できるランチャーアプリで、Alfred を使うことで作業を中断せずにメモを取ることができるようになります。(こちらも詳しい設定方法はここでは解説しきれないので、以下の動画や記事をご覧ください)

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次にやることリスト・カレンダー管理

GTD のコンセプトは、頭の中にあることを全て INBOX に吐き出し、適切に処理していくことで今やるべきことに集中できるというものです。これを支えるのが、「次に取るべき行動リスト」と「カレンダー」です。

「INBOX」 → 「次に取るべき行動リスト」 への移動

Notion の特徴の1つに、ドラッグアンドドロップでデータベースのアイテムを移動させると、移動先のビューに適用されているフィルタやグループ条件のプロパティが付くというものがあるので、それを利用してタスクの移動を行っています。この作業を後述の「週次レビュー」時や、1日のはじまり等に行っています。「このあとやらなければならないことはこんなことがあるんだな〜」となんとなく把握することができるようになります。

INBOX から次に取るべき行動リストへの移動
INBOX から次に取るべき行動リストへの移動

「次にとるべき行動リスト」のものに関して「行動予定日」を決定

次に取るべき行動リストの中のタスクをいつやるかを決定します。未来の特定の日付にやるべきタスクは、カレンダー上の日付にドラッグアンドドロップして移動させます。行動予定日が入力されたタスクに関しては、「次に取るべき行動リスト」からは非表示になるようにフィルタが設定されています(このように設定しておくことで、複数のビュー間をドラッグアンドドロップで移動させることができるようになる)

「次に取るべき行動リスト」から「カレンダービュー」への移動
「次に取るべき行動リスト」から「カレンダービュー」への移動

⚠ ちなみに、GTD ではカレンダーは聖域とされており、予定以外のタスクを未来の日付にマッピングすることはアンチパターンとされています。基本的に僕も同じ運用をしており、未来の日付にタスクをマッピングすることはまれで、その日にやることのみをマッピングしてタスク管理しています(後述)。カレンダーは「予定」のみをマッピングすることが多いです。

今日やるものに関しては TODAY ビューを利用する

今日やるタスクに関しては、カレンダービューではなく TODAY という名称のテーブルビューを利用しています。TODAY は「今日」でフィルタしているので、本日実施するタスクのみ絞り込まれて表示されます。基本的にはこのビューを見て、今日やるべきタスクを管理することが多いです。TODAY ビューにタスクをドラッグアンドドロップすることで、「行動予定日」に今日の日付が自動入力されます。

「次に取るべき行動リスト」から「TODAY ビュー」への移動
「次に取るべき行動リスト」から「TODAY ビュー」への移動
TODAY ビューのフィルタ条件のスクリーンショット
TODAY ビューのフィルタ条件のスクリーンショット

タスクが完了したら「ステータスを Done」にし「気持ち」を入力

そのタスクが完了したら、ステータスを変更して「Done」の状態にします。また、「気持ち」というプロパティに、そのタスクを通して考えたことや感情の変化等を入力するようにしています。この「気持ち」プロパティは、週次レビュー時にまとめて振り返るときに役立ちます。

ちなみに、このステータスと気持ちの入力有無はカレンダーでいい感じに可視化できるように関数を組んでいます。「ステータスが Done」のものにはチェックを、「気持ち」が入力されているものはハートマークを表示するようにしています。こうしておくことで、どのタスクが Done になっていないか、気持ちが入力されていないかが一覧上で可視化されるようになっています。

「ステータス」と「気持ち」の入力有無がカレンダー上で可視化されている様子
「ステータス」と「気持ち」の入力有無がカレンダー上で可視化されている様子

その日に終わりそうがないタスクに関しては、後述のプロジェクト化を検討します。

Notion でプロジェクト管理

「YouTube の発信」というタスクはそれ自体では行動には移せないかつ、複数のタスクを実行しないと完了しないものなので、プロジェクト化して新しくページを作ることにしています。GTD で言うプロジェクトの定義は「完了条件があり、複数の行動が必要なもの」です。プロジェクト用のデータベースを別で準備し、通常のタスク管理とは別フローでプロジェクトを推進していきます。

僕が実際に運用しているプロジェクトのスクリーンショット
僕が実際に運用しているプロジェクトのスクリーンショット

プロジェクト内のページ構成は、他の方と共同で進めているプロジェクト等もあり、プロジェクトごとによってまちまちなのですが、「プロジェクトの完了条件」「プロジェクトのタスクシート(かんばん形式)」をまとめていることが多いです。上記の YouTube プロジェクトに関しては、毎月に振り返りをシンプルテーブルで入力していたりします。

タブで切り替えをする

細かい Tips ですが、今月リリースされた新しくなったデータベースでは1つのリンクドビュー内で複数のデータソースを指定することができるようになりました。PROJECT と INBOX という別々のデータベースをそれぞれタブ移動で切り替えることができるようになったのでたいへん便利です。

タブでタスクとプロジェクトのビューを切り替えているようす
タブでタスクとプロジェクトのビューを切り替えているようす

週次レビュー

毎週末に週次レビューという作業を行っています。

INBOX にあるタスクの棚卸し

2分以内でできることはその場で終わらせて、終わらないものは「次に取るべき行動リスト」もしくは「ゴミ箱」「いつかやる・多分やるリスと」に移動させるようにしています。頭の中を全て INBOX に吐き出すので、定期的にこの作業を行わないと、どんどん INBOX が肥大化していってしまいます。

振り返り

その週にあったことをさいきんタイムラインビューで振り返るようにしています。タイムラインは意外と振り返りにも使えて便利なのでオススメです。

各種レビュー

定期的に振り返りたいことをレビューするようにしています。ここはお好みなのですが、僕の場合は、上記の「INBOX レビュー」に加え、「プロジェクトレビュー」「習慣レビュー」「資産レビュー」「知識レビュー」を行っています。

週次レビューの項目リストのスクリーンショット
週次レビューの項目リストのスクリーンショット

週次レビューに関しては、以前書いた記事があるので、こちらも合わせてお読みいただくとより理解が深まるかと思います。

さいごに・テンプレート配布

ということで、今週は 2022 年最新版の僕が運用している Notion × GTD の方法について紹介してみました。もし不明点等ある場合は、 Twitter で DM 等いただければ回答できると思いますのでお気軽にどうぞ。

テンプレートはこちらになります。もしよければ複製してお使いください。

https://35d.notion.site/GTD-2022-9b6639c22e3a46efb92f88d93e694b50

2022年版 GTD Notion テンプレートのスクリーンショット
2022年版 GTD Notion テンプレートのスクリーンショット
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この記事の執筆者

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Tsuburaya

Notion 公式アンバサダー(2021年〜 / 日本で7人目)。アンバサダーとして YouTube や Twitter で発信活動をおこなっている。本業は Web エンジニア。個人で Notion API を使ったアプリケーションを開発中。代表作は Fast Notion。株式会社 TEMP 代表取締役。

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